「み言葉を説く」エズラ2
古本の収集家に知人が言いました。「この間、ある学者が死んで家の整理をしていたら、古い聖書を本棚に発見したんだ。初めのページには、『グーテンなんとかの印刷による』と書かれていたよ。でも、古くて汚いから捨てたよ。」収集家が「それは、もしかして、グーテンベルグのじゃないか。馬鹿だな、君は、最近、彼の印刷した本が1億円で売られたんだぞ。」と言うと、「いや、でもその聖書は、全く価値が無いよ。マルチン・ルターと言う人の注意書きが至る所に書かれていたよ。」と知人は答えました。
グーテンベルグは活版印刷機を発明した人です。マルチン・ルターは中世の教会の退廃時代の中にあって、宗教改革を起こした人物で有名です。今日語るエズラはルターのような宗教改革者でした。
クロス王は紀元前538年にバビロンに捕囚されたユダヤ人が故郷に戻り、神殿を再建することを許しました。4万人がエルサレムに帰還して、約20年の歳月を費やして、神殿が再建されました。一方でバビロンに残った律法学者エズラは、重要な地位に昇りました。エズラはペルシャのアルタクセルクセス王(BC464~424)に、エルサレムに行って「…あなたの神の律法を知っているすべての者をさばかせよ。また、これを知らない者に、あなたがたは教えよ。」エズラ記7:25 との命令を受けました。
この命令の内容は律法による宗教改革です。すなわち、神を恐れ、律法を敬う者たちに国のさばき司として任命させ、律法の教え広め、律法の教えを国の法律として徹底いさせることです。ルターが聖書を信仰の土台として、ローマカトリック教会に抗議して宗教改革を行ったように、エズラはモーセの十戒を中心とした、律法を土台として、信仰を妥協し、堕落した民の信仰復興に励みました。
神の言葉である聖書の教えは人々の人生に様々な益をもたらします。聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。IIテモテ3:16,17
み言葉は悟りを与えます。
御言葉は鏡のようで、自分の醜い心を映し出し、自分が罪人であることを悟らせます。キリストの救いは罪からの救いで、救いの第一歩は自分が罪人であることを知ることです。罪を持ったままでは本当の意味で、心の満足はなく、天国に入ることはできません。みことばの戸が開くと、光が差し込み、わきまえのない者に悟りを与えます。詩篇119:130
御言葉は導きます。 御言葉は人生の岐路に立った時、導きを与えます。心臓病手術、交通事故などから、奇跡的に助かった後に、恩師のアメリカ人宣教師から助けを求められました。その時、「あなたの手に善を行なう力があるとき、求める者に、それを拒むな。」箴言3:27 の言葉に強く心を動かされ、ニュージーランドでの楽な、好きな余生をあきらめ、日本で伝道するように導かれました。
み言葉心を養います。
御言葉は心の糧です。「人はパンのみによって生きるのではなく、神の口から出る全ての言葉によって生きる。」申命記8:3 人間は生きるためには食物が必要です。肉体の成長、健康の維持には食物は不可欠です。同じように、聖書の言葉は心を養います。聖書の言葉は悪い思いを撃退します。み言葉は剣です。また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。エペソ6:17
「聖書は、神が人間に賜ったもっとも素晴らしい賜物である。人間にとって望ましいものはすべて聖書に含まれている。」アブラハム・リンカーン
「個人の改善なくして、社会の改革はありません」キュリー夫人
み言葉は、悟りを与え、導き、心を養い、悪い心に勝ちます。エズラのように神の言葉を愛し、その教えを広める者となりましょう。み言葉を愛し、学び、瞑想し、み言葉を宣べ伝え、真理のみことばをまっすぐに説き明かす人に成長できますように。
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